旧中山道、下諏訪宿「湯田坂」にある旦過湯(たんがゆ)です。
江戸時代の下諏訪宿の旅籠には内湯はなく、3つの源泉(旦過の湯、児の湯、綿の湯)の共同浴場に入っていました。旦過の湯、児の湯は現在でも利用されています。太田南畝(蜀山人)は西から東へ向かっていましたが、下諏訪で宿泊の際には「宿の向かいに温泉あり。宿のあるじ風呂たく労をはぶきて温泉に浴せしむ」とあり、外湯の温泉へ入ったと記されています。
旦過の湯
もともと旦過の湯は、慈雲禅寺の修行僧の寮にあった野天風呂でした。下諏訪の他の湯よりも高温で傷や皮膚病にも効果があると言われています。
今でも旦過の湯の高温湯を好み町内外から多くの人が訪れます。また、かつては朝夕に天秤棒を担いだ人々で賑わいました。
ここから湯が自由に汲めるようになったため、給湯器などない時代は、家事などに使われ重宝したそうです。
木曽路名所図会「諏訪温泉」
下諏訪宿の「綿の湯」に入る人々が描かれています。江戸時代の入浴は奔放ですね。街道から丸見えの綿の湯があり、裸のまま体を拭いている人など描かれていて、じっくり見るとなかなか楽しいです。
住所 |
座標 |
採水日 |
採水時間 |
諏訪郡下諏訪町湯田町 |
36.07737 138.08898 |
2019.7.14 |
16:42 |
水温 |
EC(μS/m) |
TDS |
塩分 |
39.0℃ |
1479 |
988 |
0.08 |
pH |
RpH |
DO |
COD |
7.6 |
7.4 |
7.1 |
5 |
※座標は、グーグルマップ、地理院地図、共通です。
御作田神社の温泉と非常に似ている性質です。御作田神社の温泉もこの「旦過湯」を引水しているのかもしれません。