横浜市の市街地を流れる大岡川のたもとにある湧水です。こんな場所に湧いていることが不思議に感じられますが、水源は野毛山とされ、東小学校の脇から鋳鉄管が埋設されていることが確認されているそうです。東小学校からは約300m導水されていることになります。横浜市内でこれほど水量のある湧水は珍しいです。

TOO001 案内板には、『この湧水は歴史的に由緒あるもので古くから地域の生活用水として広く利用されてきました。幕末・明治期に開港場横浜は段階的な埋め立てによって造成されました。そのため埋立地である関内・関外などでは良質な水を確保することが困難でした。一方、野毛山の裾野に位置する日ノ出町周辺は、湧水に恵まれた地域であり、明治の初め頃より民間の給水業者が活躍し、横浜港に寄港する船舶に飲用水を提供していたといわれます。』

TOO001 昔、赤線だったこのあたりは少し前まで2階建ての小さな酒場がズラッと並び1階でお酒、2階ではゴニョゴニョ・・と聞いていましたのであまり近づかなかった地域でした。しかし、最近は一新したようで、明るい健全な町に近づいているようでした。大岡川で「スタンドアップパドルボード」というスポーツを楽しむ若者をたくさん見かけました。この『日ノ出湧水』は、それらの道具を洗うのに使われていました。

住所 座標 採水日 採水時間
横浜市中区日ノ出町2丁目 35.442391 139.626311 2016.4.2 6:50
水温 EC(μS/m) TDS 塩分
17.1℃ 311 208 0.02
pH RpH DO COD
7.23 7.29 7.2 3
※座標は、グーグルマップ、地理院地図、共通です。

野毛山も周囲は開発が進み、小さな丘が残っているのみ。動物園などもありますがほとんどは住宅になっています。この状況でこれほどの水量があるのが信じられません。恐らくどこかに横井戸のようなものがあるのでは・・