秦野盆地湧水群の一つ、「弘法の清水」を訪れました。秦野の北側及び西側は丹沢山地、南側は渋沢丘陵(大磯丘陵の一部)、東側は弘法山に囲まれ、盆地となる秦野は芦ノ湖を上回るほどの水量の地下水を有していると言われ、名水百選にも選ばれています。

TOO001 秦野駅から東に200mくらいのところにあります。周辺は住宅街で狭い道の脇にあり、秦野湧水群を代表する湧水です。

TOO001

弘法の清水

地元では「臼井戸」と呼ばれているそうです。法師が杖で地面をつき、3日たったら臼を置くように言われ、そのようにすると臼から水が湧き出てきた、という逸話が残されています。

TOO001 水量は多く、どんどん出てきます。さすが秦野の湧水!

TOO001 1989年に汚染物質が最初に検出されたのが、この「弘法の清水」でした。現在は引用できるまでに復活しました。

弘法の名がつく同じような伝説の水場はたくさんありますね。全国でいくつくらいあるのでしょうか。

住所 座標 採水日 採水時間
秦野市大秦町1-31 35.36908 139.22827 2018.2.17 11:00
水温 EC(μS/m) TDS 塩分
16.9℃ 250 167 0.01
pH RpH DO COD
8.0 8.3 8.9 4
※座標は、グーグルマップ、地理院地図、共通です。

秦野湧水群は、1989年に汚染物質が検出され、危機的状況になりました。地下水が自然に浄化されるには膨大な年月がかかります。そこで秦野市は、地下水を吸い上げ、浄化した地下水を再び地下へ戻すという人工透析的な浄化方法を取り、2002年には水道水質基準をクリアし、名水復活となりました。それでも13年かかったということです。一度汚染された地下水は簡単には取り戻せないのです。