2023年5月5日

「ツール」⇒「作図・ファイル」⇒「アイコンのラベル表示」にチェックを入れると名称が表示されます。 KMLファイルに変換することでgoogle mapへのインポートもできます。

相棒をホテルで寝かせ、バスで両津港へ向かいレンタカーを借りておきました。 街道歩きの旅を長いことしてきましたが、初めてのことです。とりあえずゴールまで行けたので、あとはホテルでゴロゴロでもいいかとも思っていましたが・・翌朝には熱が下がり、食欲も出てだいぶ良くなりました。

本日はレンタカーで宿根木へ行く予定でしたが、チェックアウトぎりぎりの11時まで身体を休め、昨日見学ができなかった「佐渡金山」を見学し早めに次のホテルへ行き身体を休めることにしました。

今日は青空のいいお天気です。

レンタカーで佐渡金山へ向かい、見学コースのチケットを購入。「宗太夫坑」と「道遊坑」を見学できるチケットにしました。

まずは「宗太夫坑」へ入ります。 宗太夫坑は、江戸時代の初期に開削された手掘り坑道です。薄暗い坑道へ入っていくとなかなか臨場感のある人形が当時の作業の様子をよく再現されています。

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水上輪

佐渡金山の坑道は、開山から100年足らずで海面下へ至り、地下水が多くなっていました。1653年(承応2)にはすでに水上輪が使用されていました。水上輪は筒の内部に取り付けられた螺旋状の板が回転することにより、水を引き揚げる排水具で往時は人力で回転していました。交代制で24時間連続の作業でした。

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荷揚穿子(にあげほりこ)

掘り上げた鉱石を坑外へ運びます。
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山留めをしている人と出入を改めている人

江戸時代、採掘坑を「間歩」と呼び、間歩を取り仕切る者を「山師」、間歩の名は山師の名がつけられることが多いです。

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休憩している様子

採掘は4時間ごとの交代制だったそうです。金銀山絵巻には坑内で食事や休憩をする姿も描かれています。しかし、労働環境は悪く、一般的には短命だったと言われています。

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無宿人

めっちゃリアル!!

江戸の無宿人が佐渡金山へ送り込まれ、坑内の排水作業に従事したため「水替人足」と呼ばれました。逃亡を防ぐため人足小屋へ入れられ、年に1回外出が許されるだけの過酷な生活だったとされます。

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採掘作業

坑内作業の現場監督を「大工頭」と呼んでいました。背負っているものは「叺(かます)」と呼ばれ、鉱石ガラを運ぶもので、19kg程入れて運んでいました。

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間歩開きの祝い

金銀を大量に含む黒い縞模様がくっきりと浮かぶ富鉱帯を発見した際などに間歩開きの祝をしているところです。
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宗太夫坑出口と横引場

「横引場」とは坑内の検問所で、坑内から運び出された叺(かます、藁で作られた袋状のもの)に入った鉱石や捨石の数量を検査し、不正防止と賃金の支払いの目安としました。

宗太夫坑の見学時間は、30分ほどでした。宗太夫坑出口からは「佐渡金山 展示資料館」に入るようになっています。

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相川の様々なジオラマが展示されていました。

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町の様子

鉱山近くには多くの住宅がひしめいていました。現在その面影は全くありません。
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勝場

勝場(せりば)で金を精錬している様子です。

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御用船

佐渡で産出した金は、小木まで陸路で運ばれ、木崎神社で一泊、こうした御用船へ積み替えられ、出雲崎まで運ばれました。
「展示資料館」をでて再び宗太夫坑入口へ。同じ入口の左手が「道遊坑コース」になり、今度は道遊坑へ入っていきます。

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道遊坑

道遊の割戸下の金鉱脈を採掘するために1899年(明治32)開削されました。1931年(昭和6)には1km先の大立竪坑とつながり、「通洞坑」と呼ばれるようになりました。1989年(平成元)の休鉱まで使用されました。

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酒類熟成所

坑道は温度が一定なのでお酒を熟成しておくのに良いようで、奥の一角は尾畑酒造、北雪酒造が日本酒を熟成するために使用しているようです。
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トロッコ

明治時代の坑道には、トロッコが走っていました。

道遊坑をでて、左手の坂道を少し上ってくと、高任神社がありその奥に「道遊の割戸」が間近に見られる場所があります。

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高任(たかとう)神社

佐渡金山の守り神として相川の大山祇神社を分社して祀られ、大島高任に因み命名されました。大山祇神社は1601年(慶長6)佐渡金山開山と同時期に上相川にあった山之神神社を1605年(慶長10)初代佐渡奉行大久保長安が造営、金山の総鎮守として栄えましたが、現在は相川下山之神にあります。

大島高任

1826年(文政9)盛岡藩生まれ。釜石で日本初の高炉による鉱石製鉄に成功し、1885年(明治18)佐渡鉱山局長に就任しました。

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道遊の割戸

1601年(慶長6)鶴子銀山の山師であった三浦次兵衛、渡辺儀兵衛、渡辺弥次右衛門の3名が山を越え、海岸から鮎川(現濁川)を遡り苦労の末、ついに鉱脈を発見。次兵衛は「六十枚間歩」、儀兵衛は「道遊間歩」、弥次右衛門は「割間歩」を稼ぐことになりました。 「道遊の割戸」は金鉱脈を掘り進める間に山が割れたようになってしまいました。中腹と地下部では明治から平成元年に休山されるまで採掘が続けられました。佐渡金山のシンボルとなっています。
坂を下り、道遊坑の出口まで戻ります。道遊坑の出口付近に「高任坑」「機械工場」などがあります。

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高任坑と高任立坑

地下の鉱脈を採掘するための地中エレベータです。当時の鉱山局長、大島高任の命で1887年(明治20)に着工し、最終的には深度667mにも達しました。1952年(昭和27)鉱山の縮小により現在の小規模なものに取り替えられました。

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人車

坑内で働く人を運ぶために使用されていました。

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機械工場

明治時代に開削された道遊坑には多くの機械が導入されていました。それらが展示されています。

機械工場から芝生の広場へ歩いていき、道遊の割戸のほうを振り返るとパフレットでよく見る道遊の割戸の姿を見ることができました。どこからあの写真は撮られていたのかと不思議でしたが、道遊坑の見学コースへ入らないと見られないようです。

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道遊の割戸

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高任粗砕場前を通り、トロッコ道を歩いていきます。

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高任坑

最後に高任坑を少し歩き、再び「展示資料館」へでて見学コースは終了です。道遊坑コースの見学時間は約1時間かかりました。
まだホテルのチェックインには早いため、佐渡金山をあとにして車で大佐渡スカイラインを上に上っていってみました。20分ほど車を走らせると「大平高原」という景色の良いところへでました。

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大平高原

初夏にはトビシマカンゾウが咲き乱れるそうです。

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大平高原

反対側は両津港が見えます。
さらに10分ほど上っていくと「大佐度スカイライン展望台」がありました。

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大佐度スカイライン展望台

両津港から国仲平野、真野湾までがよく見えます。もう少し樹木が低いともっとよく見えるのですが・・・

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大佐度スカイラインパノラママップ

駐車場へ戻ろうとしたときにその場にいた観光客のスマホが一斉に鳴り出し、緊急地震速報です。びっくりしたと同時に結構強い揺れを感じました。石川県能登地方を中心に発生した地震は石川県では震度6強でしたが、佐渡では震度4でした。
地震には驚かされましたが、特に被害もなく車に乗り、大佐渡スカイラインを下っていきます。佐渡金山前を通り、相川へでて本日宿泊する「ホテルファミリーオ佐渡相川」へ向かいました。

2023年5月6日

昨日とはうってかわり、今日は雨模様です。パラパラと雨がふっています。 宿泊した「ホテルファミリーオ佐渡相川」をあとにして、レンタカーで「トキの森公園」へ向かいます。

ホテルをでて相川方面へむかうとすぐに海岸沿いに駐車場があります。ここへ車をとめて「鎮目市左衛門維明墓」と「弁慶のはさみ岩」を見ていきます。

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吹上海岸石切場跡

鉱山用の石臼の上臼(上に重ねて回すほうの石)の石材切り出し場として、長期的に採掘がおこなわれていました。

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鎮目市左衛門維明墓

鎮目市左衛門は、桃山〜江戸時代初期の武将。関ケ原の戦いでは徳川家臣として活躍し、1618年(元和4)に佐渡奉行に着任。奉行として様々な施策を実行し、金銀山の復興に尽力した名奉行だったと言われています。
なぜこんな場所にお墓を建てたのでしょうか?不思議ですね。

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弁慶のはさみ岩

巨岩と巨岩の間にくさび型の岩がすっぽりと挟まっています。昔、佐渡で一番力が強いと言われた佐渡弁慶ら山伏一行が相川から金北山へ修行に行く途中、待ち伏せした鬼が力比べを所望し、その際に佐渡弁慶が投げ飛ばした岩が下相川の浜まで飛んできたと伝えられています。
さらに車を走らせ、「トキの森公園」へ向かいます。

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ときのポストとトキのバリケード

駐車場へ車を停めて、まずは一番奥にある「トキ資料展示館」へ向かいます。

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ショウジョウトキ

「トキ資料展示館」の前には数種類のトキが展示されていました。
「トキ資料展示館」へ入ります。ここはトキの保護増殖に関するパネル、映像、骨格標本などトキについてじっくり学べます。

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サドッキー

お腹には佐渡の豊かな自然がデザインされているようですね。

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「トキ資料展示館」からはゲージにいるトキを見ることができます。ただ、トキは繊細な鳥ですのでかなり遠目です。
間近にトキを観察できるのは「トキふれあいプラザ」です。こちらへ行ってみましょう。

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今年羽化したあかちゃんがいました。親鳥は寄り添い可愛がっていましたね。
TOO001 ここはマジックミラーになっており、トキからは見学者が全く見えないようで、タイミングが良ければこの窓のすぐ傍にきてくれます。とっても近くで見られます。

トキを堪能した後は、いよいよ佐渡とお別れです。両津港へ戻りレンタカーを返却し、港でお土産を購入。

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ジェットフォイル

ジェットフォイルは全席指定席のため、事前に購入しておきました。疲れていたのか・・出港するとすぐに眠ってしまいました。1時間ほどで新潟港へ到着です。
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のりば食堂

あごだしチャーシュー麺 \890 かなりお得で美味しかったです。

トラブルもありましたが、海、山と楽しい佐渡の街道歩きでした。まだまだ回りたい場所もたくさんあるので、また来たいと思います。