『亀の水不動尊』は、旧東海道、大津から三条大橋へ向かう途中の日ノ岡峠にあります。大津側から坂を登っていくと、街道沿いの左手にありますが、入口はその先左手の細い道を左に曲がり10mほどの左手に小さな看板があります。

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亀の水不動尊入口

とっても小さな案内ですので見落とさないように。細い階段を下りるとありますが、とても小さな敷地です。
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亀の水不動尊跡

1738年(元文3)日ノ岡峠の改修に尽力した木食僧・正禅が峠の途中に結んだ梅香庵(木食寺)の名残とされ、往来の人々の休憩所を兼ねて牛馬の渇きを癒すため、井戸を掘り旅人を接待していたそうです。木食僧とは、穀類や肉類を断ち、木の実や草を食料として修業をした僧です。

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パイプが・・・

亀の口から水が出ていますが・・恐らく昔は、上の石が飛び出している場所から水が湧いたのでしょう。パイプが気になったため、水温を計ると24.3℃。これは湧水ではないですね。 後に調べますと、2008年の京都新聞にありました。「水道水の助けを借りて・・」とあり、やはり水道水になってしまったようです。開発などで水みちが変わってしまったのでしょう・・非常に残念です。
亀には耳があり、調べますと亀ではなく正確には「贔屓」(ひいき)というもののようです。贔屓とは、中国の伝説で龍が生んだ9頭の神獣、龍生九子のひとつで、重きを負うことを好み古来から石柱や石碑の土台として用いられているそうです。

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日岡峠の旧東海道沿いの細い道にはあちらこちらに湧水がでています。涵養域は西側の山だと思いますが、山頂には建物がたくさん建ってしまいましたので飲用はできないでしょう。
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今も生活用水として利用しているのでしょうね。全て私有地のため、採水は断念するしかありません。

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野菜などが洗えるようになっていますね。
住所 座標 採水日 採水時間
京都市山科区日ノ岡 34.994970 135.798359 2018.9.15 14:00
水温 EC(μS/m) TDS 塩分
24.3℃
pH RpH DO COD
※座標は、グーグルマップ、地理院地図、共通です。

亀の水不動尊の湧水は涸れてしまったようですが、付近にはまだたくさんの湧水が湧く場所がありました。「涸れた」というよりは、水みちが変わってしまっただけですね。